【お薦め本】『ハイコンセプト』ダニエル・ピンク・著、大前研一・訳

こんにちは、立川・国立周辺の店舗経営支援を専門とした経営コンサルタント、コンサルティングオフィス欅の久米です。
今回は、個人店舗の経営者にぜひ読んでいただきたい本、『ハイコンセプト』(ダニエル・ピンク・著、大前研一・訳)の紹介です。それではどうぞ。
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まず冒頭にて、これからの時代はこれまでと同じ商売・仕事の仕方では食べていけなくなると指摘する。理由は3つ。
理由1:先進国の経済はここ数十年でものすごくよくなり、今では高品質のものが安い値段で買えるのが当たり前になってしまった
理由2:アジアの労働力が国内の労働力と取って代わり始めた
理由3:かつて複雑であったはずの専門職ですらコンピュータに取って代わられ始めた
そして、これからの時代で活躍していくためには次の6つの感性が重要であると説く。明快な論理構成である。
1.「機能」だけでなく「デザイン」
2.「議論」よりは「物語」
3.「個別」よりも「全体の調和」
4.「論理」ではなく「共感」
5.「まじめ」だけでなく「遊び心」
6.「モノ」よりも「生きがい」
これら6つは、要するに新しいコンセプトを生み出す力のことである。新しいコンセプトを生み出す力は冒頭の3つの要素とは無縁であり、影響を受けない。
本書の内容からは少し外れるが、個人店舗の経営の成否は、いかにしてお店のコンセプトを打ち出し、どれくらいお客様に共感してもらえるかに掛かっている。ただ価格が安いだけならスーパーへ行けば済む。ただの物売りになってはいけない。本書はお店のコンセプトを明確化する際に役に立つだろう。本書には6つの感性の鍛え方も具体的に記されている。ぜひ読んで取り組んでみていただきたい。

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